雪明かり、月明かり
薪ストーブの前でゆるゆると赤ワインを飲んでいたら、ご近所さんから電話が来た。
今まさに、金星と木星が接近中だという。
西の空を見るように言われ、慌てて防寒具を身につけ、ワイングラスを片手に外に出る。
すぐにわかった。
一際輝く、ふたつの光が近づいている。
空には、圧倒されるほどの星、星、星。
上弦の月も煌々と輝き、ほんのり明るい。
ほんのり明るいのは、雪明かりのせいでもある。
雪国の冬の夜は、意外と明るいことを思い出した。
しばらく、天体観測をしながら赤ワインを飲む。
人工衛星も、はっきり見える。
ゆりねとゆきちゃんのお見合いは、成功した。
ゆりねのテンションが高くなる食後の時間に、スイッチを入れたゆきちゃんを近づける。
ゆきちゃんは、キュウキュウ鳴きながら、耳を動かし、前進する。
ゆりねは、おっかなびっくり、近づこうとしては距離を置き、私にスリスリ。
なんだか訳のわからない動物(ウサギのオモチャ)がやってきて、興奮している。
後ろからそーっとそーっと近づいて、お尻の匂いを嗅ごうとしたり、軽く耳を甘噛みしたり。
でも、ちゃんと尻尾を振っているから、遊び相手としてはいいかもしれない。
ただ、やっぱり生身の犬との触れ合いは大事なので、今日はドッグランへ行った。
森暮らしを再開してから、ずっと犬には会っていなかった。
大喜びして草原を疾走するのを期待していたら、あまりにしつこく若い雌犬に遊ぼうと吠えられ、ゆりねはしれっと無視。
私が腰かけているベンチに上がり、今はまだ遊びたくないです、の態度を示す。
犬との遊び方を忘れてしまったかと不安になったものの、徐々にテンションが上がり、最後は単独で爆走していた。
すごい走りっぷりに、その場が騒然となる。
いつものことだけど。
ゆりね、遊ぶ時は遊ぶのだ。
私も、久しぶりに他のワンコたちと触れ合った。
帰りに近くの産直に寄って、リンゴとイチゴと一升瓶サイズのワインを買い、温泉に寄って、夕方5時過ぎに山小屋へ。
最近は6時過ぎまで明るいので、活動できる時間がだいぶ長くなった。
そろそろ、森暮らしのリズムが戻ってきたかもしれない。
夜はムッティ(薪ストーブ)でロールパンを温め、ハムを挟んで食べる。
数日前の、燃えるような朝焼けがすごかった。