雪と苔の世界へ
ずっと行きたいと思っていた、白駒の池へ行ってきた。
ここは、日本三大原生林のひとつ。
オオシラビソやトウヒなど、木々たちがあるがままの姿で根っこを張り、朽ちたり、芽を伸ばしたりしている。
もう、どこを見ても美しすぎて、ただただため息の連続だった。
池に近づくにつれて、途中から雪の上を歩く。
ざっく、ざっく、ざっく、ざっく。
深い空洞に落ちないよう気をつけながら、雪の感触を堪能する。
この冬ずっと雪道を歩きたいと思っていたので、5月になってようやく願いが叶った。
芽吹いたばかりの新芽と、残雪、そして苔。
太古の地球の姿に想いを馳せながら、春の気配を楽しんだ。
梢からは、ひっきりなしに鳥の囀りが聞こえてくる。
私にとっての楽園が、目の前に広がっていた。
池の湖畔を半周して、ニュウという山を目指す。
でも、途中からだんだん空が怪しくなってきた。
それで、頂上を目指すのは断念して、引き返すことにした。
山でも海でも、こういう決断は、すごく大事。
楽しみにしていた山登りはそれほどできなかったけど、私は大いに満たされた。
それにしても神様は、こんなに美しい星に人間を住まわせてくれているのになぁ。
自然が生み出すものは、すべて、どんなに小さなものでも美しいのに。
こんなにもこんなにもこんなにもこんなにも美しい自然を、開発という名の下いたずらに手を加え、簡単に壊し、傷つけてしまう人間という傲慢な生き物は、本当に愚かだなぁと思った。
これ以上地球を傷つけたら、取り返しのつかないことになってしまうのに。
山からおりた後は、昨日とは別の道の駅へ。
そのままパン屋さんにも寄って、夜の食料をゲットする。
そして、昨日とは別の日帰り湯へ。
露天風呂やサウナを行き来しながら、たっぷりとお湯に浸かって疲れを癒した。
夜は再び、ストーブ料理。
昨日美味しかったキノコをまた焼いて、アスパラガスを焼いて、ソーセージも焼いて、ワインを飲む。
至福だった。
笑いすぎて、今朝はちょっと、喉が痛い。