つみ草

今日は5月1日。
朝、ノラコヤの近くの神社へお朔日参りへ。

この一ヶ月で、景色が一変した。
春は、本当にダイナミックに目に入る色が変化する。
今は、どこを見渡しても、緑、緑、緑、緑。
新緑が眩しい。
お山の雪も、だいぶ解けてきた。

植物たちが動き始めている。
昨日はあの子、今日はこの子と、それぞれの緑がそれぞれのタイミングで芽を吹く。
ちゃんと生きてたんだね、寒い冬を越して目覚めてくれたんだね、といちいち大袈裟に喜んでしまう。
春は、なんて希望に満ちているのだろう。

花は、それぞれの植物たちの目印というか、ブローチだ。
私、ここにいますからね、忘れないでくださいね、と自己アピールしているみたい。
里では、魔法のように次から次へと花が咲いている。
美しい風景を目にするたび、天国もこれだけきれいだったらいいのになぁ、と思う。

スギナ茶を飲むようになったのがきっかけで、ハーブティーに目覚めてしまった。
基本、ハーブティーはドライにした方が味が安定するのだけど、私はせっかくなのでお庭に植えてあるフレッシュな葉っぱをつんで淹れている。
夕方、ワインを飲む前に、庭に出てハーブを摘み、それを飲むのが日課になった。
すると、驚くほどよく眠れるのだ。
眠れない夜に悩まされている人は、ぜひハーブティーを試してほしい。

今日は、レモンバーベナ、オレンジタイム、ホーリーバジル、ミント、レモンタイム、ローズマリー、ヨモギ、カモミール。

もう、本当に気の向くまま、適当に摘み取ってお茶にする。
コツは、ケチケチせずにたっぷりと摘むこと。
種類は、その日の気の向くままで。
お茶に向く苗を買ってきて、大きめの鉢にまとめて植えてベランダで育てるのもいいかもしれない。
レモンの味のするハーブを揃えておくと、料理にも使えて、何かと便利だ。
ハーブティーを飲むようになってから、完全に不眠が解消された。
まるで、子ども時代に戻ったかのように、朝までぐっすり眠れるようになった。

今日は一日晴れて、海と空もご機嫌だった。

午後は、ヤギ小屋のリフォームをしに、若い庭師さんが来てくださる。
そこで、思わぬ光景を目にした。
なんと、ふだんツンデレの海ちゃんが、彼に体を擦り寄せて、めちゃくちゃ甘えているのだ。
メスの本能だろうか。
まるで別ヤギ(?)のようで、驚いた。
私に対する態度と、全然違う!

もうひとつ、嬉しいことがあった。
ご近所の若い農家さんが、たくさんのカブの葉っぱを、海と空のために持ってきてくださったのだ。
早速あげたら、大喜びで食べている。
特に、いつもは食の細い海が、嬉しそうに食べていた。
明日は一日雨の予報なので、ハミハミタイムができないから、これはもう本当に本当にありがたい。
しかも、コンテナいっぱいに大量の葉っぱをくださった。
これだけあれば、明日の雨も凌げるだろう。
有機農法で育てられた、おいしいカブの葉っぱである。

そして、葉っぱだけではなんだからと、私にまでカブをくださった。
新聞紙に包まれていたのは、めちゃくちゃおいしそうなカブ。
今度お返しに、キンセンカの種をプレゼントしようかな。

今日は、いい一日だった。
いや、今日も、いい一日だった。