なつっこ大会

昨夜のバレエ、素晴らしかった。
世界的にも珍しい野外バレエという試みを、もう三十数年続けてきたという。
最初の頃、その場所はただの牧場だったとか。

直前まで雨が降っていたので心配だったのだけど、なんとか大丈夫だった。
ステージの向こうには木々が見え、途中からお月さまも顔を出した。
空には時々稲妻が走り、どこからかヒグラシの声が聞こえてきたりと、野外ならではの雰囲気を存分に味わう。
ステージも衣装も美しくて、本当にうっとりして、魅了されっぱなしだった。

メインのダンサーだけでなく、子ども達も見事な技術と表現力で、想像以上のステージだ。
最高の夏の夜。
最後は花火が打ち上がり、なんだかとっても久しぶりに夏の気分を満喫した。

そして今日は、ゆりねのトリミングデー。
最近、またガチャピン状態になっていた。
午前9時から10時の間に動物病院まで連れて行き、また夕方お迎えに行かなくちゃいけない。
片道45分かかるから、送り迎えだけで結構大変だ。
そのままどこかに行ってしまおうとも思ったけど、暑いので却下。
とりあえず、いつもの温泉に向かう。

温泉に併設してある産直で、夏野菜と果物をたっぷり仕入れた。
ちょうど、ハネ桃が来るというので、私も他の人たちと一緒にそわそわと待つ。
地元の方たちは、このハネ桃をとても楽しみにしている。
一個210円のハネ桃を、カゴいっぱい買った。
「なつっこ」という名前の品種だという。
甘くて固いタイプだそうで、レジでお会計をする時、食べ方を聞いたら、ふたりの女性が嬉々として教えてくれた。
山梨の方たちは、皆さん、自分の好みの品種があるようで、レジの女性はふたりとも、なつっこが一番好きだという。

それから温泉に行ってサウナに入って、帰りは、先日美容師さんに教えてもらった森の中のカレー屋さんへ。
カレー屋さんなんだけど、今はタイ料理を出しているとのことで、私は大好きなパッタイを頼む。

嬉しいなぁ。
こんなにおいしいパッタイが、同じ村で食べられるとは!
一緒に注文したパイナップルソーダもおいしいし、テラス席はワンコも入れるし、何より山小屋から近いのがいい。
この夏のゲストのランチは、ここにしよう。
森暮らしを始めてから外食は数えるほどしかしていないのだけど、ここなら気軽に来ることができる。

山小屋に戻ってから、すぐに桃のお世話をする。
傷ものなので、柔らかいのやら固いのやら、色々混ざっている。
昨日一緒にバレエに行った友人は、熟した桃はカレーに入れると話していた。
固いのは、サラダにしてもいいかもしれない。

皮をむいて、適当な大きさにカットしたのを、保存袋に入れて冷凍する。
こんなふうに桃三昧ができるのは、幸せなことだ。
桃のお世話をしながら、大量に買ってきたトマトでトマトソースも作っている。

山の天気なので、今も雷がゴロゴロ。
急に空が暗くなって、またザーッと夕立が来そうだ。
ゆりねを迎えに行って戻ったら、白ワインに漬けておいた桃のカクテルで、乾杯だ。