愛しのゴミ捨て
私が朝昼兼用の食事を食べ始めると、オハナがソワソワし始める。
食べ終える頃には、階段の下でピーピー。
私が立ち上がって生ゴミをまとめる頃には、興奮はピークに達し、生ゴミの袋を持って1階へ降りていくと、もう嬉しくて嬉しくてどうしようもなく、立ち上がってオハナダンスを披露する。
これが、一日の日課になった。
最初は、オハナのトイレタイムで外に連れ出すだけだったのだが、せっかく外に出るのだから何か用事を済まそうと思い、生ゴミを捨てに行くことにしたのだ。
それが定着し、オハナにとっては大切な時間になった。
題して、「愛しのゴミ捨て」。
私にとってもまた、楽しみな時間である。
オハナを迎えて5ヶ月が経ち、だいぶ「あ・うん」の呼吸で行動ができるようになってきた。
当初はガリガリに痩せていて、今も細身ではあるけど、あの頃よりは幾分体重が増え、体つきもしっかりしてきた。
ヒートも迎え、私との信頼関係もかなりできてきたので、本日、オハナは満を持して避妊手術に挑む。
簡単な手術だし、大丈夫とは思うけれど、やっぱり全身麻酔をするわけだし、不安は尽きない。
私がこれほどまで避妊手術に慎重になるのには理由があり、ゆりねが受けた際、かなりのダメージがあったのだ。
ゆりねの場合は生後6ヶ月くらいで受けたような記憶があるが、手術そのものよりも、人間に対しての不信感が大きくなり、術後、別犬のようになってしまったのだ。
元の信頼関係を取り戻すまでに、だいぶ時間がかかった。
なので、オハナの場合は、まずオハナ自身に体力をつけ、私との信頼関係もきちんと築かれてから受けさせよう、と決めていた。
入院はせず、日帰りの手術なのでまたすぐ山小屋に戻ってくるとわかっていても、やっぱり無事に戻ってくるまでは気が抜けない。
明日からまた愛しのゴミ捨てが再開できるのかどうかわからないけど、早く、元気になりますよう。
今夜は、オハナの大好物、ササミとジャガイモのスープを作って待つ予定だ。
そんな中、友人から朗報が届いた。
なんと、行方不明になっていた猫と、また再会できたというのだ。
いなくなって、一月半が経っていた。
その間友人は、炎天下、ご近所さんにポスティングをして迷い猫の情報を集め、何か有力な情報が入れば実際に現場へと足を運び、夜中に張り込みをして、と、とんでもない日々を過ごしていた。
本当に、悪夢を見ているような、生きた心地のしない時間だったと思う。
ペット専門の探偵さんも雇って、とにかく必死で探していた。
私は、ただただ応援して勇気づけることしかできなかった。
でも、願いは通じた。
諦めないで探し続けた甲斐があった。
どうやら近所の駐車場にやって来るという情報を得た友人は、一か八か、捕獲器を置かせてもらい、昨夜、その中に探していた猫が入ったらしいのだ。
大きな怪我もしていないようだし、そんなにやつれた様子もないと聞いて、心底ほっとした。
この間の友の心境を思うと、嬉しさに涙が込み上げた。
もし彼女(猫)が、外に出てしまったことで怪我をしたり、病気になったり、最悪、命を落としたりでもしたら、彼女(友人)はこの先、心身の健やかさを失って、今までのように生きていくのは困難になっていただろう。
その未来が容易に想像できたので、とにかく、猫が戻ってくることをひたすらひたすら祈っていた。
素晴らしい朗報が入ったので、きっとオハナの避妊手術もうまくいくはず。
諦めないって、本当に大事だ。
少し落ち着いたら、友人と、猫が戻ってきたお祝いランチでもしよう。
オハナが手術前の待ち時間、不安にならないよう、お友達のピッピちゃん(ハシビロコウ)も一緒に動物病院へ。
