ピーター・イズ・ピーター

急ぎで郵便物を出す必要があり、今しがた最寄りのポストまで夜道を歩いた。
夜なのに、町が明るくてびっくりする。
ポストまで歩いて行ける環境はありがたいけれど(山小屋からだったら、一番近くのポストまでも、多分歩くと30分近くかかってしまう)、あの森の夜の暗さが恋しくなった。

今頃、私の山小屋はどうしているかな?
寒さに負けず、元気にしているかな?
早く会いたくて、うずうずする。

ポストまで行く途中、普通に青信号を渡りかけたら、車が横断歩道に突っ込んできて、そのまま目の前を渡って走り去った。
はぁ?
思わず、中指を突き立てそうになるが、グッと堪えた。
逆恨みされて轢き殺されたら、あまりに無念すぎる。
自分はゆめゆめ、あんなドライバーにはなるまい、と心に誓った。

日本には、横断歩道を渡ろうとしても止まってくれない車が多すぎる。
しかも、今回の場合は、ちゃんと信号を見て渡っているのに。
思い出すと、いまだに腹立たしくて、むかむかする。

数日前の新聞に出ていた、池端慎之助さんの言葉が素晴らしくて、頭から離れない。

「1億人いれば1億通りの人間がいる。私は私。あなたはあなた。『ピーター・イズ・ピーター』」

特に日本にいると、どうしても右や左の人と自分を見較べて判断してしまうけれど、大事なのは、自分は自分の尺度で物事を決めること。
自分が幸福だと思えるなら、人からどう思われようと、関係ない。

今夜のメニューは、これ。

少し前に作ったトマト味のショートパスタを冷凍しておいて、解凍したのち、チーズをかけてオーブンで焼いてグラタン風にした。
今は、こういう、ちょっと気の抜けたご飯が好きだ。
ロングパスタはひとり分を作る気にならないけれど、ショートパスタなら、多めに作って、次の日とかにも持ち越せるので、最近の私は、もっぱらショートパスタのお世話になっている。

午前中、登場人物たちがビールを飲む場面を書いていたら、お風呂からの帰り道、自分もビールが飲みたくなってムラムラした。
でも、家に帰って冷蔵庫を探したら、冷えたビールがなくてがっかり。
代わりに、丹波ワイナリーの泡をあけた。

朝はものすごい寒いけど、きっと春はもうすぐそこまで来ている。
旧正月まで、あと少しだ。