手前味噌週間
朝、部屋のカーテンを開けて、朝焼けの空が広がっている時。
ゆりねと散歩に行って、青空を背景に桜の蕾が膨らんでいるのを見つけた時。
夕方お風呂に行って、日が暮れる時間が長くなったなぁと感じる時。
これってもしかして、あなた。あなたのお名前は、春ですよね?
そう呼びかけたくなるような光に出会う確率が増えてきた。
あと、もう少し寒いのを我慢すれば、春がやってくる。
空気が乾燥していて気温が高くないこの時期は、味噌作りにもってこいだ。
ということで、大阪屋麹店から生の米麹を6キロ送ってもらい、それを3回に分けてせっせと手前味噌を仕込んでいる。
一度、悲しい気持ちの時に味噌作りをしたら、見事にカビが生えてダメにしてしまったので、お味噌を作る時は、空模様も心模様も、どちらもピカピカの晴れ間を選ぶのを肝に銘じるようになった。
ジメジメした雨の日では、どうも麹が気持ちよく発酵しない気がするし、怒りとか悲しとかの負の感情も、波動となって味噌に伝わり、結果としてマイナスのエネルギーが味噌に蓄積されるのではないだろうか。
音楽も、麹が心地よく感じる(だろうと思われる)曲をかけてあげたり。
どんなに同じ分量で同じ手順で作っても、できる味噌はその都度違う味わいになるのがまた面白いところだ。
今回新たに発見したのは、潰した大豆と、塩と麹を混ぜ合わせた塩麹を混ぜてから麹玉を作る際、三角形にすると、その後袋に入れやすいということ。
今までは、丸でやっていた。
でも、四角い袋になるべく隙間を作らないように入れるには、丸よりも三角の方が都合がいいというか、理にかなっている。
それで、今回からは三角のおむすび型にする。
3回目の昨日は、高校1年生になったららちゃんに、お味噌レッスン。
純粋無垢な清らかなららちゃんの手で触られたら、麹たちもきっと喜ぶに違いない。
自分でお味噌が作れれば、海外で暮らすことになっても心強いはず。
心身の健康を維持するのに、味噌は大いに役立つ。
地球のどこにいたって、一日一回でもお味噌汁を飲むと、足の裏からじんわり根っこが生えるような気分になって、異国にいる不安を忘れさせてくれる気がする。
私は、最低でも一日一回は、お味噌汁を飲むよう心がけている。