修学旅行
一昨日、都立高校の合格発表があって、無事、ららちゃん合格のお知らせが届く。
よかった、よかった。
ものすごく成績が優秀で、希望すれば推薦枠でかなりのレベルの高校に行けたというのに、本人の強い意志で、あえて困難な道を選んだという。
そういうところが、本当に偉いのだ。
心から、尊敬してしまう。
わたしだったら、受験勉強をするのが嫌だから、さっさと推薦で決めてしまうと思うんだけど。
小さい頃から、この子はなんか違うなぁと感じていたけど、結局そのまま15歳になっても、本質的な賢い部分は変わっていない。
コロナがあったり受験があったりで随分会っていないけど、電話口で話す口ぶりはもうすっかり大人だった。
そのららちゃんが、楽しみにしていた修学旅行。
本当は去年行くはずだったのに、コロナの影響で行けなくなり、ようやく、卒業間際の来週、行けるようになったと大喜びしていた。
去年誕生日にプレゼントした京都のガイドブックを見ながら、行きたいお寺や神社を決めたらしい。
祇園の旅館に泊まることも決まっていて、グループに分かれてタクシーで移動するのだと声を弾ませていた。
大人はまぁいいとしても、一番外に出たり人と会ったりしたい時に我慢しなくてはいけない子どもたちは、本当に可哀想だな、と思っていた。
部活だって満足にできなかっただろうし。
なんとなく不完全燃焼の感じは否めないと思う。
だから、最後の最後、受験を終えて、卒業記念旅行みたいな感じで修学旅行に行けるのは、最高の思い出になるはず。
わたしも、おいしい洋食屋さんやうどん屋さんを教えてあげたりして、修学旅行、行けるようになって本当によかったねぇ、と話していたのだが。
どうやら昨日、中止が決まったらしい。
きっと先生方も、なんとか子どもたちに修学旅行をさせてあげたいと知恵を絞り、奔走したのだろう。
そして、このタイミングでならギリギリ行けると判断されたに違いない。
けれど、首都圏の非常事態宣言が延期されたことで、泣く泣く、そういう結論に至ったのだと思う。
楽しみにしていた子どもたち、本当に本当に気の毒だ。
もちろん、コロナウィルスを広げないための最大限の努力は必要だと思うけれど、今までずっと我慢を強いられてきたのだから、行かせてあげたかった気がする。
こうなってくると、悔やまれるのは、やっぱりGo Toキャンペーンだ。
あのとき無闇に人の動きを煽ったりしなければ、今の状況も違っただろうにと思われて仕方がない。
結局、そういう皺寄せは、いつだって弱い立場や、若い人たちのところにいってしまう。
台湾のIT相、オードリー・タンさんみたいな優秀な人が、日本の政治でも中枢で活躍してほしいけど。
現状を見る限り、日本でああいう経歴の人が政治家として受け入れられるようになるのは、いつになることやら、だ。
今朝の新聞で、篠田桃紅さんが亡くなられたことを知った。
作品もエッセイも、好きだったなぁ。
107歳。
生き様が、惚れ惚れするくらい格好よかった。
ご冥福を、お祈りします。