ハルミさん

週末、ハルミさんに会いに行ってきた。
ハルミさんは、春の海。
ここ数年、「春になったら南の島へ」をルーティンにしている。

まだ水は冷たかったけど、ハルミさんに肩まで浸かったらものすごく浄化された。
冬の間に溜まったあれやこれやが、春の海にスーッと流されていく。
森が日常になった分、海は私にとっての非日常の世界だ。
これからは、海を目指して旅をすることが多くなるのかもしれない。
海は、ダントツで春が一番好き。

森の方も、春分を過ぎたら、ぐんと空気が春めいた。
日の出の時間も、だいぶ早くなっている。
朝の光はもう冬ではなくて、春そのものだ。
餌箱を吊るすとやって来る鳥たちも、なんだか春の気配に浮かれている。
すべてが、ルンルン、しているみたい。

今日は、午後から庭仕事をしたのだけど、途中から背中が暑くて暑くて。
半袖のTシャツにフリースを着ていたのだが、それでも暑くてバテてしまう。
雪は、とけては降って、とけてはまた降ってを繰り返していたけれど、今日の陽気でほぼすっからかんになった。

庭仕事の今日の課題は、熊笹。
北側の森に熊笹がワーッと自生していて、去年は何もしなかったのだが、今年は少し根本からカットしている。
調べると、熊笹はお茶にして飲むと、色々と体にいいことがあるらしい。
さっそく、乾燥させて飲んでみよう。

庭仕事の後は、ゆりねを連れて、滝を見に行く。
のつもりだったのだが、道半ばにしてゆりねがもうこれ以上歩きたくないと駄々をこねる。
急に気温が上がって、参っているのだ。
仕方ないので、滝の見える丘まで行かず、途中で引き返した。
蝋梅の木に、黄色い花が咲いている。

春は、黄色い花が目立つ。
水仙もそうだし、福寿草もそう。
冬を耐え忍んだ黄色い花は、本当に輝いて見える。
そういえば、今日庭仕事をしていて、嬉しい発見があった。
去年の秋、ダメ元で植えておいたスノードロップが芽を出して、今にも白い花が咲きそうになっていたのだ。
なんて可愛らしいんでしょう。
思わぬ「再会」に、その場でジャンプしそうになる。
よーし、今年の秋は球根をもっともっとたくさん植えて、春待ちの庭を作るぞ!

夕方、森に戻ってからゆりねと改めて散歩する。
ついでに、ご近所さんに、お土産の黒糖と、近所のパン屋さんで見つけたおいしいレーズンバターサンドを届けに行く。
もう、普通の靴で歩けるのが嬉しい。

山小屋に帰ってから、もう一度ちょっとだけ庭仕事に精を出す。
見ると、つい草をむしりたくなってしまうのだ。
これは完全に地球の毛繕い。
サルになった気分だ。
すべては、苔の喜ぶ顔が見たいがため。
一度始めてしまうとなかなか踏ん切りがつかなくて、ついつい辺りが薄暗くなるまでやってしまう。

夜は、モリモリとパスタが食べたい気分だったので、地元産のルッコラと釜揚げしらすでショートパスタを作った。
本当に、一日があっという間に終わってしまう。