ららら梅仕事

朝起きてリビングに行き、日ごとに梅の香りが膨らんでいると嬉しくなる。
ぽわんとした、少しの毒気も含まない、100%天然の純粋無垢な香り。
自分に子どもがいたら、「梅」ちゃんなんていう名前でも、かわいかっただろうなぁと思う。

青梅の状態で届き、家で追熟させていたのだけど、なかなか黄色くならないので、昨日はお布団(布)をかけて休ませてみた。
そしたら、追熟の速度が少し加速し、黄色味を増していた。
香りも確実に強くなって、実自体が透き通るような質感になっている。
梅の実は、そこにあるだけでわたしを幸福にしてくれる。

この季節日本にいないことが続いたので、久しぶりの梅仕事だ。
海外にいると、保存食作りがあまりできないので淋しかった。
ベルリンで梅の実が手に入ったらどんなに狂喜乱舞したかと想像するけど、梅に関してはついぞ見なかったなぁ。
桜の木は結構あるのに、梅の木はないなんて不思議だけど。

以前は、大量の梅の実を、一気に漬けていた。
でもそれだと、大きな容器が必要だったり、作業するにも時間がかかった。
大量に漬け込むと、カビが出た場合に無駄にしてしまう量も多くなる。
それで今年からは、味噌同様に、小分けにして漬けてみることにした。

第一、 追熟するにしても、ひとつひとつ梅の実だって、熟す速さが違う。
だから、早く熟した子たちをひとつのグループにし、何回かに分けて漬けた方が理にかなっている。
その方が、一日の空いた時間にパパッと作れるし。
ドイツで暮らしてから、とにかく効率というものを、最優先するようになった。
分けて漬けた方が、なにかと効率がいいのである。

早く追熟のできた第一グループを1キロ分選別し、おへそのゴマ(なり口の小さいヘタ)を取り、水で軽く洗って、半日ほど外で自然乾燥させる。
それを、塩と合わせ、ジッパー付きの保存袋に入れ、梅酢が上がるのを待つ。
カビが出ないように、ペンギンが飲まなくなった焼酎(キンミヤ)をスプレーのボトルに入れ、それを全体におまじないのようにシュッシュッしながら作業する。
1キロ分だけなので、作業は呆気なくものの数分で終了。
ちょっと物足りないくらいだった。

それにしても、今日は暑い。夏日かな?
作業を終えてから、台所の一角に長らく置いてあった梅の浸かった保存瓶を開けてみる。
氷で割って飲んでみると、梅酒だった。
梅酒にしろ、梅ジュースにしろ、わたしは作ることで満足してしまい、なかなか消費が進まない。
だから、琥珀色の液体を入れた保存瓶だけが溜まっていく。
わが家には、レミーマルタンで漬けた二十年物の梅酒とかが、ゴロゴロしている。
これを、なんとかしなくてはいけないのだけど、なかなか前に進まない。

梅酒のアルコール度数が結構強くて、ほろ酔いになった。
まだ夕方の4時前なのに、頭がふわふわになっている。