ペンギンと暮らす

以心伝心

2018.10.20 Sat

こういうことはよくあるのだけど、また同じことが起きた。
昨日のこと。
神田でひとつインタビューの仕事があって、その帰り、歩いていたらお醤油のいい匂いがして、見たら押し寿司の店だった。
それで、今夜はここのお寿司にしよう!とひらめき、持ち帰り用に包んでもらう。
大好きな太巻き寿司の他、評判のあなご巻きと、ペンギンが好きな寛平巻き、それにお稲荷さんをひとつずつ。

すぐ近くには、随分前に入ったこともある洋菓子店もあったので、そこで、デザートも調達し、小雨が降る中、急ぎ足で家路に着いた。
と、そこに待っていたのは、近所のお寿司屋さんの太巻き寿司。
なんと、ペンギンも同じことを考えて、買ってきたのだ。
しかも、ほぼ同じ時間に太巻き寿司を買っている。

別々に買い物に行って、同じ野菜を買ってきてしまったり、ということが結構ある。
長く一緒にいると、好みが似てくるのかもしれない。
それとも、今日はあれを食べたいな、という気持ちが、以心伝心で届くのかもしれない。

というわけで、昨日は私が買ってきた太巻き寿司を食べ、今日の朝昼ごはんではペンギンが買ってきた太巻き寿司を食べ、二日連続で太巻き寿司となった。

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こっちは、ペンギンが買ってきてくれた方だけど、太巻き寿司は大好物なので、昨日、今日と連続して食べても、全然気にならない。

ところで、なのえちゃんのお勤めは、今日が最後だ。
実は今も、ゴロゴロと大きな音を立てながら、動いている。
が、最後、残り二枚のシャツを脱水するのに、どうしてもご機嫌斜めで、およそ半日間、ああでもない、こうでもない、とごねている。
ペンギンは、すぐにピーピーと呼ばれるので、そばを離れられない。
私まですっかり感情移入してしまい、長年一緒に暮らしてきたおばあちゃんが、惚けてしまったような複雑な気持ちになっている。

動くことはまだ動く、けれど買い換えないといけない、というのが切ない。
できることなら、多少の治療費がかかっても、直してまだ現役を貫いてほしかった。
だけど、もう製造が中止になっていて、部品がないらしいのだ。
新しいなのえちゃんは、明日来る。
きっと、古いなのえちゃんは、何かを察しているのかもしれない。
ゆりねが、私が出発する前日、何かを察して吐いたみたいに。
動物にも、機械にも、心があると思っている。

こんなに駄々をこねるのは初めてだ、とペンギンがさっきから何度もぼやいている。
私が留守にしている間、お互いに励ましあって、独特の友情が芽生えたらしい。

なのえちゃん、本当に長い間(でも決して長くはないんだけど)お疲れ様でした!