ペンギンと暮らす

練り梅もどき

2018.06.12 Tue

ペンギンが合流し、ふたりプラス一匹の生活に戻った。
夜、ぐっすり眠れるようになったのは、やっぱり隣に人がいる安心感かもしれない。
ゆりねしかいない時は、明らかに眠りが浅くなっていた。

ホワイトアスパラガスも、まだ売られている。
ペンギンが着いて早々、王道の食べ方で満喫する。

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ドイツで美味しいものが何もなかった、という声を聞くたびにがっくりと肩を落としてしまうけれど、ぜひ、ハム屋さんに行って、薄く切ってもらったハムを食べてほしい。
熱々のホワイトアスパラガスにうす〜く切ってもらったハムをのせて食べるのが、この時期最高のご馳走だ。
リースリングの白ワインも、ミネラルが豊富で、おいしかった。
それにしても、ひとりの食卓だと淋しいけれど、ふたりの食卓は賑やかになっていい。

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そういえば、パリの本屋さんでサイン会をしていた時、お店の方とホワイトアスパラガスの話になって、フランスでは皮はどういうふうに使うんですか? と聞いたら、皆さんきょとんとし、「皮は捨てるものでしょ」と当然のように返ってきた。
それを聞いて、びっくりした私。
だって、私の周りでは、ホワイトアスパラガスの皮は再利用するもの、というのが半ば常識化している。
ここからもおいしい出汁が取れるのに、捨てるなんてありえない、もったいない!
これが、フランス人とドイツ人の違いなのか、パリジェンヌとベルリナーに限ったことなのか定かではないけれど、とにかく、両者の考え方や価値観の違いをまざまざと感じた出来事だった。

もちろん私も、捨てるなんてありえない! 一派なので、今回も、皮をコトコト似てお出汁を取り、それを更にビーツのスープに使ってみた。
この季節、八百屋さんによく並んでいる、蕪みたいな形の野菜。
日本ではあまり料理に使わないけれど、ヨーロッパの人たちは、よく食べる。
ラトビアでは冷たいスープにするのが定番で、私も冷製スープを作ってみた。

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ほんのり甘くて、色がきれい。
ラトビアで出されたのは、もっともっとピンクピンクしていたけど、私のはどちらかというと赤に近いピンクになる。
これに、サワークリームを落としてみた。
酸味が加わり、暑い日には最高のスープだ。

酸味といえば、先日、すごいことを発見した。
どうにかしてこっちで梅干しが作れないかなぁ、と思っていたのだけど、なんと、ルバーブと塩で練り梅もどきができるというのだ。
ほんとかなぁ、と半信半疑でルバーブを一本だけ買ってきて試しに作ってみたら、全く、練り梅と変わらないものができた。
その証拠に、ペンギンも、完全に梅干しだと思って食べたほど。
色といい酸っぱさといい、梅と変わらない。
ここまで味が似ているということは、きっと、栄養なんかも似ているんじゃないかと、勝手に想像しているのだけど。
これで、じゃんじゃん練り梅(もどき)が使えるぞ。
近々、たくさん作って冷凍保存しておこう。

ちなみに作り方は簡単で、皮を向いて筋をとったルバーブをこまかく切って水で洗い、そこに塩を振ってしばらく置き、塩が溶けて水分が出てきたら火にかけてコトコト煮るだけ。
ルバーブに火が通ると柔らかくなるので、形を崩しながら水気を飛ばすと、まさに見た目も味も練り梅になる。
最後に少しだけ、はちみつを加えてもいいかもしれない。

今日はペンギンが台所に立ち、ドライカレーを作ってくれた。
ひとり暮らしの時間が長くなり、自分で料理をすることも多くなって、ペンギンはここ最近、料理のレパートリーがぐーんと増えた。
いいことよのぅ。
地下室問題も解決したし、首も治って、あの苦難続きはなんだったのだろう。
ゆるゆると流れる何気ない時間が、今は愛おしくてたまらない。