ペンギンと暮らす

フランスの夢

2018.05.23 Wed

夢の中では、まだフランスの旅が続いていて、耳元でフランス語と、翻訳者で今回も同行してくださったダルトアさんの声が聞こえていた。
目覚めた時、どうしてここに自分しかいないのか、不思議になる。
本当に、いい旅だった。
ずっと、とてつもなく美しい景色を見ていたような気がする。

実は、行く前まで、とても気が重たくて、もやもやしていた。
次の作品を、自分は果たして書くことができるのだろうか、とか、今の自分がしていることは無駄なことなんじゃないだろうか、とか、そんな不安要素ばかりが胸をよぎって、なかなか明るい気持ちになれなかった。
自分の心の風景とフランスが、あまりにも遠かった。

でも、行ってみたら窓が開いて、心に風が吹き抜けた。
特に、オセールに着いてからは、心の窓が全開になった。
本当に、風通しのいい町だった。

オセールで、いくつもの出会いがあった。
とりわけ嬉しかったのは、食事をしたレストランのご主人が、本を読んで感動してくれたこと。
ふだん自分は滅多に本を読まないのだけど、あの本だけはすんなり読めて、本当によかった、と話してくれた。

車での送り迎えをしてくれたボランティアの男性は、以前、ドイツ語の先生をしていたそうで、『リボン』の表紙の裏に、ドイツ語でメッセージを書いて見せてくれた。

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朝方見た夢は、とても示唆的な内容だった。
私なりに解釈して簡単にまとめると、あなたの新しい人生はすでに始まっているのだから、しっかりと前を向いて進みなさい、というもの。
確かに、自分にとっての節目になるような、とても有意義な時間だった。

ベルリンの風景に慣れて、ちょっと当たり前になっていた感じがするけれど、一週間、ベルリンを離れて戻ってくると、あぁ、やっぱりいい町だなぁ、と実感した。
町全体が、緑の葉っぱで包み込まれている。
公園では、たくさんの人がピクニックを楽しんでいて、ベルリンにはベルリンの、飾らない良さがあるなぁと思った。

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やっぱりここは奇跡の町。

あと一週間ほどで、ペンギンが日本からやって来る。
何か欲しいものを教えて、と言われているけど、日本の食材はまだかなり残っているし、あんまりすぐに思いつかない。
強いて言えば、柿の種? それと、かりんとう??
あとは、味付けした、柔らかい細切りの昆布。(あれには、ちゃんとした名前があるのかしら?)
チャーハンに入れたりすると、重宝するのだ。

そういえば、オセールで泊まっていたホテルの近くで、週末、青空市が開かれていて、そこで売られていたアスパラガスが、すごくきれいだった。

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白と緑の中間のような色で、見ているだけで惚れ惚れする。
今回は、パリでもオセールでも、メニューにアスパラガスの文字を見つけると、有無を言わさずそれを頼んで、アスパラガスを堪能した。
ペンギンが来るまで、まだアスパラガスが食べられるといい。

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これは、8月末に発売になる『ツバキ文具店』フランス語版のチラシ。
これまでのフランス語版の本は、すべてダルトアさんが訳してくださっている。