ペンギンと暮らす

ご近所さん

2017.07.08 Sat

同じアパートの住人から、立て続けに二つ、頼まれた。
地上階(日本でいう一階)には、たいていお店やレストランが入っていることが多いけれど、私が今いるアパートにも、アクセサリーショップが入っている。
その女性店主が、私に話しかけてきた。
手に、一枚の紙を持っている。
どうやら、日本から商品を買ったのだけど、PayPalが使えず、日本にお金を送金するのにどうしたらいいか、困っているという。
私も経験があるけれど、日本から海外、または海外から日本にお金を送ろうとするとものすごく手数料がかかってしまう。
彼女が払いたい額は100€。
それを、私が持っている日本の口座を使って払えないかというのだ。

やってみれば簡単なことだった。
私の口座から、100€分の日本円を相手の日本人の口座に送金すればいいだけのこと。
たまたま同じ銀行の口座だったので、手数料もかからず、めでたしめでたし。
彼女はいつも、私のところに届いた荷物(というか、他の住民に届いた荷物もすべて)預かってくれている。
いつもお世話になってばかりいるので、私も何か彼女のためになることができてよかった。

そしてもう一つ。
先日、アパートの前のトラムの停留所でトラムを待っていたら、男性に声をかけられた。
彼も、同じアパートに住んでいるという。
それで、日本の会社に履歴書と作品を送りたいのだけどわからない日本語があるので、教えてほしいのだという。
後日、書類を見せてもらったら、それは、スタジオジブリへの応募に関するものだった。
宮崎駿監督が長編アニメを製作するにあたり、スタッフを募集しているので、彼はそれに応募したいとのこと。
こんなはるばる離れたところからも応募の希望者がいるなんて、すごいことだ!
きっと険しい道だろうけれど、最大限彼を応援すべく、書類の書き方などを教えてあげた。

どっちの出来事も、いかにもベルリンだなぁ、という気がする。
ほんのちょっとの支え合い、助け合いで、気持ちよく暮らせるのだ。

先週末は、この通りのお祭りだった。
DJがきてパフォーマンスを披露したり、風船で飾り付けをしたりと賑わっていた。
そして、うちのアパートの中庭でも、子ども達がフリーマーケットをやっていた。
自分たちがもういらなくなった本やぬいぐるみ、おもちゃや靴下などを安い値段で売りに出しているのだ。
こういう光景は、ベルリンにいるとよく見かける。
物を無駄にするのではなく、自分で使わなくなった物も、誰か別の人に引き取ってもらって使ってもらう、という発想は、ベルリンの人たちにしっかりと根付いている。
なんでも簡単に捨ててしまう日本人とは、物に対する感覚が違うのだろう。
小さいうちからこういう感覚が身につくことは、とてもいいことだなぁ、といつも思う。

昨日は金曜日で、近くの広場にお魚を食べに行ったら、もう売り切れだった。
仕方なく、トルコ料理のお惣菜を買って白ワインを飲みながら食べていたのだけど、途中からどんどん空が曇ってきて、大雨になった。
テントの下にいたから、ずぶ濡れになるのは免れたものの、結構シャツが濡れたりして悲惨だった。

雨が降ると、大人でもよく、靴を脱いで裸足で歩いている人を見かける。
これも、ベルリンならではだ。