ペンギンと暮らす

クラスメイト

2017.05.12 Fri

春が来た! やっと、来た!!
今日はまさに、そんな1日。みんなそう感じているのだろう。
みなさん、外のテーブルで飲んだり食べたりして楽しんでいる。
なんだか明るいところに集まってくる虫みたいだな、と思ったけど、昨日までは本当に寒くて(最高気温が10度くらい)、手袋が欠かせなかったんだから、その気持ちもすごくよくわかる。
このまま、いいお天気が続いてほしい。

語学学校は、もう本当に大変だ。
歩きながらノートを開いたのなんて、何十年ぶりって感じ?
でも、そのくらいしないと、ついていけない。
来ている人たちの出身は様々で、アメリカ、アゼルバイジャン、白ロシア、ブラジル、イタリア、メキシコ、ペルー、サウジアラビア、ウズベキスタン、トルコ、日本人は、私を含めて、3人。
でも、他のヨーロッパの言語を母国語としている人たちは、やっぱり理解が早くて羨ましくなる。
日本人の私は、最初から出遅れている気がする。
授業は、すべてドイツ語で行われるんだけど、平気で英語で質問するのは、アメリカ人だ。
それが、当たり前になっている。
でも、もし私が日本語で質問したら、顰蹙を買うのは間違いない。
その辺で、すでに大きなハンディがあるような気がする。
でも、それを気にしていても仕方がない。

私と同じテーブルのペルー人の女の子は、スペイン語を話し、職業は心理学者だ。
行き帰りベンツでお迎えがくるサウジアラビア出身の青年は、医者の卵だという。
みんな、いろんな理由で語学学校に通っている。

私が初めてベルリンに来たのは、9年前の春のこと。
取材の後半、その日の仕事を終えて、私は、編集者さん達とどこかアラビア料理の店にいた。
何を食べたのかはもう覚えていないけれど、店の広さとか雰囲気は、なんとなく記憶に残っている。
ちょうど店の前が坂になっていて、私は、窓からその通りをぼんやり見ていた。
そして、一人の女性が、颯爽と自転車で坂を下ってきた。
その様子を見て、なんだかベルリンって自由があふれていていい町だなぁ、と感じたのだ。
その瞬間のことは、今でもはっきり覚えている。
ずっと、それがどこだったのかなぁ、と思っていたのだけど、それが今日、わかった。

夕方、ゆりねの散歩に行って、夜ごはん自分で作るの面倒だし、何か近所で済ませよう、と思って、私は初めて、自分のアパートの一階にあるアラビア料理の店に入った。
そして、確信した。
9年前、私が来て、「ベルリンっていいな」と思った店は、まさにここだったのだ。
つまり、私は今、その店と同じアパートに住んでいる。

ものすごく奇跡的なことを書いているのだけど、うまく表現できないのがもどかしい。
でも、本当にすごいこと。
きっとこの場所は、私にとって、とてもいい場所なのだろう。