ペンギンと暮らす

こわいよのなか

2019.07.19 Fri

あれからすぐに『新聞記者』を読み始めた。
著者の望月衣塑子さんは東京新聞の記者で、菅官房長官に厳しい質問を投げかけることで注目されることになった、わたしと同世代の女性である。

この本を読んで、いろんなことが鮮明になり、そして改めて考えさせられた。
前川喜平さんのこと、自らのレイプ被害を告発した伊藤詩織さんのこと、不条理としか言えないことがたくさん書かれている。
望月さんは、ご本人もおっしゃっている通り、別に社会派を気取っているわけでも、自分の状況に舞い上がっているわけでもなく、ただ、おかしいと感じて疑問に思ったことを納得できるまで質問しているだけ。
こういう熱心な人がいるからこそ、わたし達は、本当のことを知ることができるというのに。

最近、新聞を読んでいて、怖い、と感じたことがふたつある。
ひとつは、点字ブロックを歩いていた全盲の男性に、ぶつかった相手が、「目が見えねぇのに、ひとりで歩いてんじゃねぇよ」と暴言を浴びせたというニュース。
目が見えない男性の白杖が折れた上、ぶつかった男性は、謝るどころか、彼の足を蹴って立ち去ったという。
あまりのひどい態度に、言葉も出ない。

そしてもうひとつは、札幌で行われた安倍首相の街頭演説の際、ヤジを飛ばした市民を警察が取り押さえ、排除したというニュース。
これも、はじめ読んだ時はまさかと思った。
でも、こんなひどいことが、すでに日本という民主主義国家で現実に起きている、その恐ろしさといったらない。
反対意見を声にしただけで、警察という権力に口をふさがれてしまうのだ。
わたしも、同じ状況で反対の立場の声をあげたら、即刻、その場から有無を言わさずつまみ出されてしまうということ。
あまりにも怖すぎる。
自分にイエスと言う人しかいなくなったら、それこそが異常なのに、その異常な事態が、着々と進行している。

本当に怖い世の中だなぁ。
わたしには、このふたつのニュースが、どこかで繋がっているように思えてならない。
人として真っ当な意見を主張し、真っ当な仕事をしてくれる人が政治家になって、仕事を全うしてほしい。
そういう候補者が、ひとりでも多く選ばれることを心から願っている。

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