ペンギンと暮らす

おかえり肉じゃが

2017.07.15 Sat

郵便局に行って、切手を買う。
「85セントの切手を30枚ください」と、ドキドキしながら拙いドイツ語で言ってみた。
通じた! どんなにたどたどしくても、間違っていても、やっぱり使わないと上達しないから、外に出たらなるべくドイツ語を使おう、と思う。

その帰り、信号待ちをしていて、くしゃみをしたら、私の後ろから「ゲズントハイト!」と声がした。
そう、ドイツ語でくしゃみをしたら人がいたら、これを言うと学校で習った。
でも、授業では練習したけど、実生活(?)で耳にするのは初めてだった。
意味がわかって、ちょっと嬉しくなる。
私も、誰かがくしゃみをしたら、即座に言えるようになりたい。
そんなちょっとしたことからも、コミュニケーションが生まれる。

昨日は魚の日。
夕方、ワクワクしながらマルクトに行ったら、なんと、先週に引き続き今週も売り切れてしまっていた。
やっぱりお昼に行かないとダメみたい。
がっかりしていたら、屋台のおじさんに、先週も来てたでしょ、とバレていた。
気をとり直して、八百屋さんで野菜を見る。
玉ねぎが欲しくて、「ツバイベルはある?」と尋ねると、お店のおばさんが首を傾げた。
「シュパーゲルか?」と聞いてくる。シュパーゲルは、アスパラガスで、もうアスパラガスの季節は終わっている。
いや、オニオンなんだけど、と言ったら、急に笑顔になって、「ツヴィーベル」と発音を直された。
そっか、玉ねぎは「ツヴィーベル」だった。
私は、ie の発音を、eiと間違って言ってしまったのだ。
でもこれで、玉ねぎという単語は、しっかり覚えた。
こういうのが、活きたドイツ語教室なのかもしれない。
間違えるのを恐れずに、自分から使ってみないといけないな、と反省した。

今日は、久しぶりに好きなカフェに行ってコーヒーを飲む。
飲んでいたら、柴犬を連れた女性が入ってきた。
日本の方かな、と思って声をかけると、やっぱり日本人だった。
彼女は、音楽でベルリンに来て、もう15年こちらで暮らしているとのこと。
途中電話がきてドイツ語で普通に話しているのを聞いて、尊敬する。
「すごいですねー」と言ったら、来た時は全く話せなかったんです、と意外な答え。
とにかく、毎日毎日勉強したそうだ。

コーヒーを飲みながら、犬の話題で盛り上がった。
「犬に生まれるなら絶対にドイツ!」という彼女の意見に、私も大いに賛同する。
彼女が連れていた柴犬は、いかにもたっぷりと愛情を受けています、という穏やか表情をしていて、柴犬がいるだけで、なんだかそこが日本になるから不思議だった。
ほんと、犬にとっては幸せな場所である。
好きなカフェが一緒、というだけで、なんだか価値観を共有できるのがいい。
このカフェ、空気が丸いでしょ、という表現、すごくよくわかる。
またここで会いましょうね、と言って別れた。

昨日、マルクトで玉ねぎを買ったのは、肉じゃがを作るため。
今、久しぶりに、大きい方のお鍋で肉じゃがを作っている。
そう、今日はペンギンがベルリンに到着するのだ。
帰ったらすぐに食べられるように、おむすびと肉じゃがを作った。
そして、私とゆりねは、これからサプライズで空港まで迎えに行く。
ほぼ三ヶ月ぶりだ。
ゆりねは、どんな反応を見せるんだろう。

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